HOME > まだある。昭和食堂 > アルミ皿のナポリタンに、純喫茶ロザリオで出会った
8月13日のメニュー
by さいとー
前回の調査以来、課題となった「アルミ皿のナポリタン」が心に引っかかっている。何とはなしに街をぶらついていても、ふとした拍子にアルミ皿が思い浮かぶのはいいとして、その皿とフォークが擦れる金属音まで想像する有様だ。これは早々に「ナポリタンの念」を晴らさねばなるまい(お盆が近いだけに)。
などと思いつつ神田神保町をフラフラしていたら、「純喫茶ロザリオ」なる店が目に留まった。学生時代からこの店の存在は認識していたものの、何となく一度も入ったことがなかった(失礼ながら、潰れかけたゲーム喫茶ぽいし)。ここで目が留まったのも何かの縁、ちょっと入ってみますか。
店の扉を開けると、目の前に「純喫茶くるり」の看板。表には「純喫茶ヒマラヤン」という看板もあったし、どれが正しい店名なんだ? と思いながら階段で地下1階へ。店内には、年季の入った黒いビニール皮革のソファーと、これまた年季の入った木目のテーブルが並ぶ。小柄なおばあちゃんが切り盛りしている喫茶店のようだ。これは期待できるぞ、ということでナポリタン(600円)を大盛り(+100円)で注文。奥の厨房から、おばあちゃんがスパゲッティを炒める音が聞こえてきた。この"スパゲッティを炒める"行為が昭和らしいと思いませんか?
大盛りナポリタン(700円)待つこと約5分。現れたのは、見紛うことなきアルミ皿のナポリタン。この皿は、かつてパーティ用料理も手がけていた頃、オードブルを盛るのに使っていた代物だという。ちなみに、アルミではなくステンレスだそうだ。楕円形の銀色の皿に盛られた中太麺はケチャップで赤く染まり、具はハム、タマネギ、ピーマン、缶詰のマッシュルーム。渇望していたナポリタンそのままのビジュアルだ。そして、ふわり漂う磯の香り。ん、磯!? 振りかかっている緑色のモノは、パセリではなく「青のり」なのだ。ハテ、昔に食べたナポリタンも青のりだったっけ?
ちょっと割り切れないものを感じつつ、ナポリタンをいただく。ケチャップをたっぷり使っているようで酸味が強く、ふにゃっとした麺は歯を使わなくても噛み切れるほどやわらかい。この食感と、ちゃっちゃと炒めた具が不思議にマッチしている。「これぞ喫茶店のナポリタン」というか、文字通り「おばあちゃんが作ってくれたスパゲッティ」というべきか......。郷愁をかきたてる味ではある。
おばあちゃんに聞いてみると、37年くらい前に開店した当初は、食べ物はパン類しか出していなかったという。それがオイルショックの影響(ということは昭和48年頃?)で周りに飲食店が減り、もっとボリュームあるものが食べたいという客が増えたので、そのリクエストに応えてスパゲッティなどを出すようになったそうだ(今では雑炊まである)。「それまでスパゲッティなんて作ったこともなかったから、見よう見まねで作ったのが定着しちゃったのよ」とのこと。なるほど、それでパセリではなく青のりなのか。
「純喫茶くるり」の看板食後のコーヒー(350円)を飲みつつ店内を見回すと、テーブル型マージャンゲーム機が4台ほどあることに気付いた。このマージャン機、よく見るとプレステ3のコントローラーがニョッキリ生えている。何じゃコリャ? 実は、これが「純喫茶ヒマラヤン」の看板の謎を解くカギだった(詳しくはコチラやアチラで)。また、「純喫茶くるり」の看板は、ロックバンドのくるりが、以前この店でライブをしたときの名残りだそうな。
「何者なんだ!? あのおばあちゃん」という謎と、「青のり」という新たな念を抱きつつ、ボクは純喫茶ロザリオを後にした。いつになったら、心の引っかかりはなくなるのか。ナポリタン探しは、まだ続きそうだ(お盆を過ぎちゃうじゃん)。
【純喫茶ロザリオその他のメニュー】
ミートソース (600円)
インディアン (600円)
玉子ピラフ (600円)
カレーライス (700円)
雑炊 (400円~)
コーヒー (350円)
【店舗データ】
住所:千代田区神田神保町1-13
電話:03-3293-9840
営業: 9:00~18:00
休業日: 土曜日・日曜日・祝日
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はじめまして!いつもこっそり拝見してます!
わたしの職場も神保町なので、お会いしてるかもしれませんね(^_^)