HOME > 「まだある。」情報局 > 立ち読み > ゴールインマーク 1922年

「ゴールインマーク」といってもピンとこない人が多いだろう。日本人なら誰でも知っている「グリコのマーク」の正式名称なのである。考案、原画は江崎グリコ創業者・江崎利一氏によるもの。氏は当時、毎日のように神社の境内で、自分の会社の商標をどうすべきか思案していたという。そんなある日、目にとまったのが、かけっこをしていた近所の子どもたち。一番になった子が両手を上げてゴールインする姿を見て、「これだっ!」と思ったのだそうだ。さっそく原画を描き、それまでに出ていた花や動物の案と一緒に近くの小学校に持っていく。子どもたちにすべての案を見せたところ、案の定、「ゴールインマーク」が大人気。これが採用の決め手となった。
走者の顔にモデルは存在せず、江崎氏のオリジナル。1923年ごろ、「あの顔って、なんか超怖くない?」「うんうん、マジ怖い」みたいな女学生の会話をたまたま江崎氏が聞いてしまい、にこやかな表情に描きなおされた経緯もあったのだとか。女子高生の意見が企業を動かす、なんてことが大正時代にも起こっていたのである。

