HOME > 「まだある。」情報局 > 立ち読み > ネスレ ミロ 1972年

筆者にとって、「ミロ」はなかなか買ってもらえないあこがれの飲みものだった。七〇年代にも健康飲料ブームじみたものはあって、主役は乳酸菌飲料。当時はまだ牛乳の宅配システムが残っていたため、多くの家庭がご近所の「牛乳屋さん」経由でこうした乳酸菌飲料を毎朝届けてもらっていた。我が家では「パイゲンC」「ヤクルト」「ジョア」などをとっていたため、「ミロ」を買ってくれと母親にねだっても「そういうのは家にあるでしょ」と言われてしまう。「麦芽飲料と乳酸菌飲料はぜんぜん違うんだよ」なんて返答ができるほどコマッシャクレてはいなかったのである。
「ミロ」は一九三四年、オーストラリアで誕生。あのロゴマークもオーストラリア大陸をモチーフにしている。二六〇〇年ほど前、古代オリンピックのレスリング種目で連勝した運動選手「ミロン」の名を商品名に冠し、「強い子に育ってほしい」という願いを込めた。日本で全国発売となったのは一九七二年。「♪強い子の~ミロ~」という元気いっぱいのCMをよく目にしたのは、たぶんこのころのことだろう。
我々世代にとって「ミロ」といえばボトル入りのイメージだが、現在、昔ながらの商品は「ネスレ ミロ オリジナル」として袋入りで発売されている(左)。右のボトルは、カルシウムが強化された「ネスレ ミロ(特定保健用食品)」。こちらも従来どおりのクセのないチョコレート風味だ
