HOME > 「まだある。」情報局 > 立ち読み > ミックスゼリー 1950年代

「おばあちゃんがくれたお菓子」の隠れた定番。ちょっと好き嫌いがわかれるところだろう。我が家では母親がよくスーパーで買ってきては、食卓の菓子鉢に山盛りにしていた。筆者も父親も、どちらかというと「辟易する」という感じて色とりどりのゼリーをただ眺めるだけで、だいたい母親がひとりで消費していたようである。なんとなくだが、こういうグニュルッとしたものは男性よりも女性が好むという傾向があるような気がする。法事のときなど、親戚一同がお寺の控え室(?)で待たされることがあるが、寺側が用意するお茶菓子にこの種のゼリーがまぎれていることが多い。手をつけるのは、もっぱら母、祖母、叔母さん、従姉妹姉妹だったという記憶がある。
開発したのは鈴木菊次郎氏という明治時代の宮大工。この人、ゼリー菓子に必須のオブラートの発明者でもあるのだ。で、現在、ゼリーを手がける各メーカーの多くは鈴木氏のお弟子さんなどが起こした会社。そのため、ゼリーメーカーは鈴木氏の地元近くの豊橋に多く、このエリアで全国の生産量の八割をつくっているのだそうだ。
ミックスゼリー(鈴木製菓)鈴木製菓の「マルキのゼリー」(まだある)が有名らしいが、我が家で常用されたのは金城製菓の商品。同社もやはり鈴木菊次郎氏の技術を受け継ぐ正統派だ。ゼリーメーカーはすべて家内工業。オブラートの巻きつけが機械化できないため、大手企業はゼリー製造に手を出せないのだとか
