HOME > 「まだある。」情報局 > 立ち読み > 中村のチーズあられ 1972年

「カール」に「スピン」に「キャラメルコーン」、そしてカルビー、湖池屋、エスビーなどからドシドシ発売された各種ポテトチップス群……。スナック菓子時代の幕開け、「ビッグバン」みたいな七〇年代に幼少期を過ごした我々は、まさに多種多様なスナックを食い散らかして育ってきた。しかし、当時の子どものもっとも身近な「常用食」は、右記のメジャーどころから出た100円前後のスナックではなく、10円玉2枚で買うことができた駄菓子屋スナックの代表、「チーズあられ」だろう。
全国販売していた全盛期にはカルビーに次ぐ売り上げを記録し、「お化け商品」として業界の注目を集めたそうだ。残念なことに、現在の流通はほぼ関東地方のみ。それでも、東京人にとっては今も非甘味系駄菓子を象徴する現役の人気商品だ。
製法も意匠も昔のまま。「あられ」の名にふさわしい、どこか和風で素朴な小麦粉の風味と、淡いチーズの香り。この「ものたらなさ」こそ、70年代初頭、オイリーで濃厚なスナックの台頭を目前にした「スナック全盛期前夜」の味わいなのである。
中村のチーズあられ(20g入り)(有限会社中村製菓)