HOME > 特集 > おこちゃまレトロ文化 第1回 魅惑の70年代ケロッグ・ワールド

1963(昭和38)年から、日本の子どもたちの「元気」を支え続けてきた「ケロッグ」のシリアル。多彩なフレーバー、魅力的なキャラクター、そしてユーモラスなオマケの数々で、多くの昭和っ子たちを夢中にさせた。そのドリーミーな世界を、1970年代のラインナップを中心に紹介しよう。
文=初見健一

現代っ子には理解できないかもしれないが、70年代当時は「シリアル」という言葉がまだ普及しておらず、ケロッグも単なるお菓子と混同されることが多かった。牛乳をかけて、あるいは砂糖やフルーツを自分でトッピングして食べるという「常識」が、まだ完全には定着していなかったのである。つまり、スナック感覚でそのままボリボリ食べる「ダイレクト喰い」がごく普通の行為だったのだ。
なので、味のついていないプレーンタイプのコーンフレークは、当時の子どもには「意味不明」の商品。やはり、砂糖をトッピングしたコーンフロストの人気のほうが断然高かった。現在はコーンフロスティの名で販売されているこのシリアルは、発売から45年を経た現在も最も高い人気を誇る超ロングセラー商品だ。
その上をいくのが、コーンフレークにチョコレートをトッピングしたコンボ。ペロッと舌を出した青いゴリラ「コンボくん」が描かれた茶色い箱も印象的で、「これがいちばん好き」という子も多かったと思う。
おこちゃま人気のベスト3は、コンボよりもさらにお菓子っぽい非コーンフレークタイプのシリーズ、今はなき「ポン御三家」(筆者が勝手に命名)だろう。
この3種の人気は甲乙つけがたいが、筆者個人の好みで3位から紹介すると、まずはシュガーポン。甘いコーンパフのシリアルだ。発売時の箱には、ウエスタンスタイルのリスの「ピーター」が、シリアルにピストルで砂糖を撃ち込むイラストが描かれていた。
このシュガーポンにフルーツフレーバーを付加し、カラフルにしたのがフルーツポンだ。オレンジ、レモン、チェリーの味と香りがつけられていて、味わいも複雑。パッケージのトロピカルな鳥は「トゥーカン・サム」。
個人的に最もお気に入りだったのが、カンカン帽をかぶったハチ「ハニーちゃん」が目印のハニーポン。香ばしい小麦のパフ(いわゆる麦のポン菓子)にハニーシロップをからませたシリアルで、とにかく抜群においしかった。食べ終わったあとにカフェオレ色の甘いミルクが残るのも大きな楽しみの1つだ。
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筆者をはじめとして、「ポン御三家」をまた食べたい! と渇望している元・おこちゃまは大量にいるはずなので、ぜひぜひ復刻を検討していただきたい。
